大卒であれば、入社後2年目、3年目にあたる24歳、25歳で転職を検討する人は、大卒の3年離職率が3割程度と考えれば「半数程度」いてもおかしくないでしょう。
多くの人が転職を考える時期ですし、転職に大きな障害がある年代ではありませんが、若さゆえの勢いに任せて決断するのは転職失敗の元にもなりかねません。
このページでは、24歳・25歳の転職のメリットやデメリット、どのような人が転職に向いているのかなど、最後までお読みいただければ、知りたいことの多くが解るように解説しています。
知っておくべき情報を理解した上で、少しでも理想的な転職を実現できる確率を上げていきましょう。
24歳・25歳の転職は有利なのか不利なのか
24歳、25歳といえば、大卒なら多くの人が入社後2年目3年目の時期にあたります。
この入社2年目、3年目の転職は「石の上にも3年」という言葉があるとおり、「少し我慢が足りないのでは?」「3年は続けないと仕事の楽しさが解らない」など、ネガティブな意見があるのも確かです。
しかし、大卒から3年までに退職する「3年離職率」は3%程度。高卒の場合は、実に50%にもなります。
転職の有利・不利だけを考えれば、辞める人が多い分、人員確保したい企業の求人があるため、決して不利だとは言えません。
不満が多いなら転職しても良い
24歳や25歳で転職を考えるということは、「現職に不満がある」か「やりたい仕事がある」場合が多いでしょう。働く前から自分の適性が解る人など、ごくわずかですし「ひどい残業で心身ともにどうにかなりそう」とか、「営業ノルマが大きすぎて辛い」など「努力でカバー仕切れない」理由を強く感じているのであれば、無理に今の会社に残るのはベストとは言えません。
周囲の人は「我慢が足りない」と言うかも知れませんが、実情を理解しているのはあなただけです。努力しているかしていないかは、自分が一番知っているはずです。
よほどな負担があり、「このままでは心身ともに疲弊してしまう」という場合や、「自分にはこの仕事は合わない」と数年間思ってきたのであれば、転職を考えたほうが良いでしょう。
不満が少ないならじっくり検討する
反対に、今いる会社でそこそこの満足度があるのであれば、後2~3年の間で吸収できるものを吸収して、キャリアアップに適した入社4~6年目あたりに転職を考えるほうが良いとも考えられます。
キャリアプランが明確な場合は、実際に転職活動を進めてみて「良い転職先が見つかったら転職する」ようにするのがベストかもしれません。総合的に考えて、「今、転職すべきか」を冷静に判断することをおすすめします。
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ポテンシャル採用とは
この年代の多くは、ポテンシャル採用と言われるパーソナリティーや意欲を重視した採用基準での採用が多いと言われています。
もちろん、短い期間で実績を残し、スキルがある人は年齢問わず、条件の良い転職が可能でしょうが、そうでない「どちらかというと自信のない人」でも十分にチャンスがあります。
ポテンシャル採用とは、求人企業の採用基準を指し示す言葉の1つであり、実務経験がない、または少ないと思われる場合でも、実務経験に準ずる知識または意欲を評価し、採用する事を言います。
ポテンシャル採用は、若手の人材を募集している求人企業で行われる事が多く、採用の判断基準は主に
意欲と人間性、これまでの仕事に対するスタンスで決められる事が多い。若手人材の不足に伴い、ポテンシャル採用を打ち出す求人企業も年々増加しており、今後さらに
拡がるものと見られています。出典:コトバンク
24歳・25歳は未経験職種・異業種へのキャリアチェンジに良い時期
24歳、25歳で、「現在の仕事が自分に合わない」「やりたい仕事ができていない」と感じている人は、未経験の職種・異業種への転職にチャレンジする「キャリアチェンジ」をするにはちょうど良い時期です。
同職種でキャリアアップを目指した転職の場合は、「3年以上の経験」が応募要項に記載されているケースも多く、24歳なら25歳を待って転職したほうが良いとも言えますが、未経験の仕事への転職の場合は、「若ければ若いほど良い」と考える企業も多いです。
しかし、入社1年目など、あまりに経歴が短いと「またすぐに辞めるのでは?」「仕事への意欲が足りないのでは?」という企業の不安が残ってしまいます。
その点、24歳・25歳は、入社して2年以上経過していますので、それほど不利になるようなことはありません。
「社会に十分馴染んでいる」「ビジネスマナーが身についている」「ある程度のストレス耐性がある」と見られるケースのほうが多いので、自信を持って転職活動に臨んでください。
第二新卒採用は未経験可能な求人も多い
社会人経験3年未満の若手は、転職市場では第二新卒とよばれる年代です。
24歳・25歳も、大卒だとちょうど第二新卒に属した年齢ということです。
この第二新卒採用は、若手の人材確保をしたい企業がたくさん求人を出していますので、同職種や同業種の経験が無い未経験者も積極的に採用を行っています。
新卒の就職で、「思っていたのと違う」と感じるミスマッチは良くあることで、未経験の仕事にチャレンジしたいと思う若手のビジネスパーソンはかなりの割合になります。
転職支援会社dodaの調査によれば、実際に転職した人のうち、24歳以下では48%の人が未経験職種に転職していますし、異業種への転職は実に70%もの割合になります。
企業側のメリットも大きい
企業側から見ても柔軟性や吸収力が高い、若い年代ならすぐに仕事を覚えられるだろうし、給与も経験者より安くて済むというメリットがあります。
未経験の仕事への転職は、年齢が高くなればなるほど難しくなる傾向がありますが、24歳・25歳という若い年齢であれば、比較的難易度が低いということです。
未経験職種への転職成功のためのポイントは下記のページも参考にしてください。

第二新卒は転職しやすい時期でもある
ここまで解説してきたように、入社数年で離職する人はかなり多く、その分、企業が人材不足になるため、新卒3年目まで(あくまで目安)の「第二新卒」と呼ばれる年代の採用は、50%程度の企業が積極的だというデータがあります。
そのため、もともと求人自体が多く、それほど転職にネガティブなイメージを持たなくても転職先がないようなことはない年齢でもあります。
実績やスキルがあればキャリアアップも可能
一方で、未経験の仕事ではなく、同じ業種・職種の仕事でも会社(環境)を変えたいケースもあるかと思います。
この場合、同業種・同職種で働いた経験自体は評価されますが、年数が短い場合、以前より良い待遇で迎えられるとは限りません。
ただし、アピールできるだけの実績やスキルがあれば、経験年数ではなく能力で判断してくれる企業もあり、キャリアアップが成功する可能性も十分あります。
客観的に市場価値を知りたい場合は?
客観的なアドバイスが受けたい場合は、転職エージェントを利用して実際に相談してみるのが一番の近道です。
自分で応募する場合「どのレベルの企業まで行けそうか」というのは、あくまで面接を受けて手ごたえを感じるかどうかというような曖昧なものになってしまうでしょう。
転職エージェントでなら、自社が保有する求人案件の中から希望に沿った形で市場価値にあった求人を紹介してもらえますし、客観的な視点でアドバイスを受けることもできます。
「転職は考えているけど24歳や25歳で転職したら良い企業を紹介してもらないのでは」と悩む必要はありません。
考えていて答えが出ることでもありませんので、まずは転職エージェントに相談してみることをおすすめします。
ハードルが高く感じる人は、チャット相談も◎
それでも、転職すると決めている訳ではない段階で転職エージェントを利用するハードルが高いと感じてしまう場合は、「ジョブクル」というアプリを使ってチャット相談するのもおすすめです。
チャットですから自分の空いている時間で聞きたいことを相談できます。
最終的に転職エージェントと同じようなサービスに繋げるためのチャットですが、そのまま利用したければ利用すれば良いし相談するためだけに使っても問題ありませんので、価値的に利用していくようにしましょう。
関連ページも参考にしてください。
女性の転職は若い方がベター
女性の場合も、24歳・25歳での転職はまだ求人が多く、比較的転職しやすいです。人気のある事務職は少々時間が掛かるかも知れませんが、多くの職種で転職先の選択肢は多いと言えるでしょう。
基本的には、ここまで解説してきたように、企業の「ポテンシャル採用」、「第二新卒枠」と言われる求人が多数あるので、ネガティブに考える必要はありません。
28歳や30歳などになったからといって、転職ができないわけではないですが、若いうちより条件にこだわっての転職は難しくなります。
男性と同様に、キャリアアップを考えるのであれば、あと数年間、今の会社で経験を積んでから満を持して転職をするのがベストでしょうが、かといって「大きな不満」を抱えているのであれば、早めの転職を考えるのも良いでしょう。
下記のページも参考にしてください。

転職先を見つける際は、下記のページも参考にしてください。

24歳・25歳で2回目の転職はマイナス?
24歳、25歳での2回目の転職という場合は、それ以前に一度転職をしているということになります。
企業としてみれば「また辞めるのでは?」という疑念も強くなり、ポジティブな要素は少ないのは致し方ありません。一般的に転職回数が多すぎることは、転職にプラスにはなりません。
転職支援サイト「doda」の「何回まで許される?」の調査では、22歳~29歳の「転職0回」の場合の転職成功率を100とした場合、「1回」の場合は「95.7」、「2回」の場合は「46.6」という調査結果になっています。
始めての転職(転職経験0回) | 100 | 基準値として100とする |
2回目の転職(転職経験1回) | 95.7 | ほとんど変わらない |
3回目の転職(転職経験2回) | 46.6 | 半分以下=厳しい |
この調査によれば、2回目の転職まではマイナスにはならず、デメリットは少ないように思えます。ただ、24歳、25歳の場合は、新卒から3年未満で2回目の転職になるわけで、残念ながら、この数値を鵜呑みにすることはできないです。
上表はdodaの「転職は何回まで許される?転職回数と成功率の関係性」で紹介されているデータです。
24歳以下では、外の年代と比べて転職2回目でも成功率が60%を切ることが解ります。6割あれば悪くはないですが、少なくとも1回目の転職よりは厳しくなるということを知った上で、余裕を持った転職活動の期間を取るようにしたいところです。
ただ、人材の入れ替わりが活発な職種や、採用ニーズの高い職種、専門的なスキルや資格が重視される職種では、転職回数だけで判断されない可能性も高くなります。
つまり、一概に「転職回数は関係ない」とか「2回目は不利」と言えるものではないということです。
まずは、転職エージェントに登録して、求人紹介を受け「紹介される求人を吟味」した上で「今転職すべきかどうか」冷静に判断するようにするのがベストではないでしょうか。
しかし、「心身を病む」ほど、今の仕事に消耗しきっている場合は、無理して会社に残ることをおすすめはできません。万一、給与などの条件が悪くなっても、労働環境さえ良くなれば、その後のキャリアで挽回することも可能な若さがあります。
総合的な判断をしていくことが重要です。
高卒の24歳は転職に不利?
ここまで大卒中心の内容で解説してきましたが、高卒での24歳、25歳の場合は、入社6~7年目ということになりますね。
また、同じ24歳・25歳で比較してみれば高卒の人のほうが大卒の人より実務経験がなく、それだけスキルがあることも多いでしょう。
そこまで、経験してきたことや、身に着けた知識、スキルなどを生かしてキャリアアップするにも良いタイミングです。
高卒は大卒と比べて、どうしても厳しいという一般的な常識はありますし、実際に大きな壁があるケースもあります。しかし、「そんなことは関係ない」と言わんばかりに、むしろ「大卒の人より経験がある」と胸を張れるような人材は、どの企業にとっても魅力的なものです。
学歴より実務経験を重視して高い評価をしてくれる企業も必ずありますので、大卒の24歳より長く働いているアドバンテージを活かして自信を持って転職活動を行うようにしてください。
リスクを小さくするために仕事をしながら転職しよう
ただし、勢いに任せて会社を辞めることはおすすめできません。高卒で3年以内に離職した人の5割以上がフリーターになると言われています。
24歳・25歳になれば、勢い任せで辞めて、フリーターになるという選択肢はないかと思いますが、慎重に事を進めるようにしましょうね。
在職中にまずは若手実績の高い転職エージェントで、紹介される案件を見てから判断するのがベターだと考えます。
下記のページも参考にしていただければと思います。
転職に資格は重要ではない。それより何をもって貢献できるかが大事
24歳・25歳の転職が有利になる資格も業界や職種によってはないわけではありません。
しかし、実際には「どのような経験をしてきて、どうやって生かして貢献していくのか」という中身を見て採用を決めるので、資格があるから有利になることはそれほど多くありません。
経験が浅い分、資格で少しでも有利にと考えるのは解りますが、それよりしっかりと自己分析をして、自分の特長を生かした自己PRを練り込んだほうが内定率は上がるでしょう。
日本では、事業所数で見た場合の大企業と中小企業との割合は「9:1」、従業員数で見た場合でも「7:3」と、中小企業のほうが断然多いですし、大企業の中でもTOEICを採用基準にしている企業はそれほど多くはありません。
TOEIC何点以上とか、「MOS」は持っていたほうが良いなど、耳にしたこともあるでしょうが、それよりも他の要素のほうがはるかに大きい要素だと言えます。
ただし、自信が持てない、アピールする要素が見当たらないなどといった場合は、少しでも自信をつける為に、また仕事に対しての意欲をアピールする意味で資格の取得を検討するのも悪いことではありません。
ここでお伝えしたかったのは「資格で採用は決まらない」ということです。その上で資格を取得するかどうか検討することをおすすめします。
24歳・25歳のビジネスパーソンにおすすめの転職エージェント
24歳、25歳は、経験年数は短いものの需要も多い年齢です。
doda 転職エージェント:トップクラスの求人数とサポート力で満足度◎
dodaは国内トップクラスの圧倒的な求人数があり、かつ20代の転職実績も豊富で強みを持っています。
リクルートエージェント:最大手の知名度と実績
リクルートエージェントは、業界最大手の転職エージェントです。リクルートの知名度と企業との太いパイプで、大手から優良中小企業、ベンチャー企業など、良質な求人案件を幅広く保有しています。
dodaと同じく、他の転職エージェントと比較した場合、求人数が圧倒的に多く、転職エージェントを利用する上で外せない選択肢です。
マイナビエージェント:20代実績NO.1
新卒の求人メディア「マイナビ」が運営する転職エージェントです。
新卒の就職時にマイナビを使用する人が圧倒的に多いことで、マイナビエージェントも若い世代には馴染みやすく人気があり、第二新卒~20代の転職実績にも強みを持っています。
若手実績が豊富なだけあって、サポートが丁寧で、ヒアリングをしっかり行い、ホワイトな求人の紹介が多いという声が多いのも魅力です。20代のことを良く理解している転職エージェントなので安心して利用できます。
特に中小企業に強く、マイナビ独自の優良な求人も保有しているため、積極的に利用するようにしましょう。
まとめ
24歳・25歳の転職について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
転職の流れとしては退職せずに、下記のように転職活動を進めることをおすすめします。
- 転職サイトでどのような求人があるのかチェック
- 譲れない条件や譲っても良い条件など、希望を明確にする
- 若手実績のある転職エージェントに登録し実際に求人紹介を受ける
- 内定をもらってから退職する
若いうちの転職失敗でキャリアに傷をつけるのは勿体ないことなので、慎重に転職活動を進めたいところです。
また、若い人ほど会社を辞めてから転職する人が多いのですが、退職前に転職活動を進めることで、冷静に判断していくことができると思います。
転職エージェントを利用する際は下記のページも参考にしてください。
