転職活動の期間は、年齢が高くなればなるほど長くなるという傾向があります。
転職活動をする前に、同じ30代の人たちが、どのくらいの期間で転職しているのかを知り、自分に合った転職プランを立てるようにしましょう。
30代の転職活動期間の平均は?
上図はエンジャパンの調査の結果です。
この調査によれば、30代の約8割が3カ月以内で転職を決めています。100%が6ヵ月以内で転職していますから、割と早く転職が決まる年代と言えます。
しかし、同じような調査で30代前半を対象としたリクナビネクストの調査では、6ヵ月以上の割合が18%ありますので、ある程度長くかかってしまう人もいるということは知っておきましょう。
30代の転職期間の平均値は、正確なデータがある訳ではありませんが、さまざまなデータを総合しても、3ヵ月程度と考えておけば良いと思います。
30代でも前半と後半では違いがある
転職市場でのもっとも需要があるのは、20代~30代前半までの若手層です。
そのため、同じ30代でも前半と後半では、人によっては全く違う厳しさがあります。
30代では20代とは違って、即戦力として活躍できることが採用の基準になっていきますが、30代後半になると、その傾向がさらに強くなると思っておいて良いでしょう。
もう少し具体的に説明すると30代後半では、
- より即戦力としてのキャリアが重視される
- 高い専門性がある人材が有利になる
- マネジメント経験がある人材が有利になる
- 未経験の仕事への転職は厳しくなる
という傾向が強くなります。
企業の人材ニーズが明確になっていく分、需要に応えられる経験やスキルがあるかで転職しやすさが変わってきたり、自分の経験を評価してくれる企業を選べるも重要になってきます。
そのため、30代後半の人の場合、30代前半の人より、「万一転職活動が長引いた場合」のリスクヘッジをしておくことが望ましいでしょう。
30代の転職成功のためのポイントは下記のページを参考にしてください。

30代で未経験の仕事への転職の場合
上記のような理由もあり、30代での転職は実務経験があることが前提となる求人が多いです。
そのため、未経験の仕事へのチャレンジは、ある程度厳しいという認識を持っておく必要があります。
ただし、同じ未経験でも「職種未経験」と「業種未経験」ではだいぶ違い、職種が同じなら業種が変わってもそれほど難しくありません。大事なのは、「今までの経験を活かせるのかどうか」ということなので、職種の経験があれば、即戦力として活躍しやすいということが言えます。
しかし、未経験職種については、30代前半からそれなりに厳しくなります。
30代前半を対象としたリクナビネクストのアンケート調査では未経験職種へのチャレンジについて下記のような回答結果が発表されています。
- 厳しかったのであきらめた(2.2%)
- かなり厳しい(37%)
- やや難しい(29.3%)
- そんなに難しいとは感じなかった(26.1%)
- 全く難しくなかった(5.4%)
人によって差はあるものの、かなり厳しいと回答している人だけでも37%います。
当然ですが、厳しくなればなるほど、転職活動の期間も長引く恐れがありますので、未経験職種にチャレンジする場合は、平均期間より長く掛る可能性が高いということを理解した上でプランを立てていくようにしましょう。
未経験職種への転職成功のポイントは下記のページも参考にしてください。

在職中と退職してからどっちが良い?
現在の仕事をしながらの転職活動が良いのか、退職してから転職活動を行うのが良いのかは、迷うところかと思います。
どちらにも一長一短がありますので、メリット・デメリットを理解した上で、自分に合った方法を選ぶようにしましょう。
退職してからの転職活動のメリット・デメリット
退職してから転職活動するメリットは、
- 転職活動に集中できる
- 時間に余裕ができる
- 仕事のストレスから解放される
仕事を辞めれば、転職活動に費やせる時間ができますし、転職活動に集中することができます。そのため、在職中より退職してからのほうが、転職活動の期間が短くなります。
また、仕事を辞めたいと感じていたネガティブな要素から解放されるので、気分的にはかなり楽になりますよね。
ただし、下記のようなデメリットもあります。
- 経済的な負担が大きくなる
- 転職活動が長引くと不利になる
- 会社に留まる選択肢がなくなる
仕事を辞めれば、給与が無くなりますので経済的な負担が大きいです。失業保険をもらえるといっても自分都合の場合3ヵ月後からの支給ですし、金額も給与と同じ額が支給されるわけではありません。
また、転職活動が長引いてしまった場合は、経済的な負担や無職でいることの焦りから、転職先を十分吟味できる余裕が無くなり、満足のいく転職先でなくても妥協してしまうことになりがちです。
30代ですと、家庭がある人も多くなりますから、自分が良くても奥さんからのプレッシャーが厳しくなったりと、かなりしんどい思いをする羽目になるリスクが高いです。
また、ブランクが長くなればなるほど、転職には不利になります。企業側からすれば、すぐに入社できるという利点はありますが、ブランクが長ければ、「他の企業も採用を敬遠した」というネガティブな事実がネックになるケースも増えてしまいます。
さらには、良い転職先が見つからない場合に、とりあえず現職に留まって様子見するということができないというのもデメリットの1つといえるでしょう。
在職中に転職活動するメリット・デメリット
在職中の転職活動のメリットは
- 給与をもらえる
- じっくり転職活動できる
- 会社に残ることができる
何より給与がもらえるというのは大きいです。辞めてしまうと気持ちは楽になっても、経済面が厳しくなります。
たくさん貯金があるから大丈夫と言う人はまだしも、そうでない場合は、数ヵ月転職が決まらないだけで、かなり経済面で困る可能性があります。
また、良い会社が見つかるまでじっくり転職活動を行うことができますから、納得のいく転職を実現しやすいですし、良いところがなければ、次善策として今の会社に残るという選択ができるのもメリットになるでしょう。
在職中の転職活動のデメリットは
- 転職活動に費やす時間がない
- 余裕ができない
仕事をしながら転職活動を行う場合、転職活動にかける時間が少ないというのが一番のデメリットです。応募企業の選定にも時間がかかりますし、職務経歴書の作成や面接対策なども、十分な時間がさけなくなります。
また、残業が多いとか、パワハラがあるなど、体力面や精神面で疲弊して転職を考えている場合には、時間も精神も余裕がない中で転職活動を進めなくてはならないので、キツイということも言えます。
仕事をしながらがおすすめ
在職中の転職活動にも、退職後の転職活動にも、どちらも一長一短がありますが、おすすめは在職中のほうです。
それだけ、転職期間が長引いたときのリスクは大きいということです。
後悔しない転職をするためには、よほど疲弊していない限り、在職中に転職活動を行うことをおすすめします。
ただ、自分1人で転職活動を行うには、仕事をしながらはかなり大変です。
転職エージェントを利用すればOK
転職エージェントを利用することは負担を減らすためにも、良い転職活動をするためにも必須と言えます。
30代であれば、今までの経験を活かした転職ができれば、条件面でも良い転職が実現できる可能性が高いですし、よりマッチ度の高い求人を紹介してもらえる転職エージェントの利用価値は高いです。
転職エージェントでは、担当のキャリアアドバイザーが付き、希望に合った求人紹介から企業との間に入って、面接スケジュールの調整や、選考対策など、さまざまなサポートを無料でしてもらうことができます。
面接などは、有給や半休を取って対応する必要が出てきますが、ある程度スケジュールに融通が利くので、仕事の状況も考慮に入れてもらうことができます。
また、転職エージェントが保有する非公開求人は、数も多く質も高いので、退職して転職活動をする場合にも利用をおすすめします。
転職エージェントはたくさんありますが、担当のキャリアアドバイザーとの相性によって満足度が大きく変わる傾向があります。
まずは、求人数の多さから誰もにおすすめできるdodaやリクルートエージェントを利用して、良い求人を紹介してもらえたり、良いと感じたエージェントを継続利用することをおすすめします