37歳という年齢で女性が転職するのは簡単なことではありません。
しかし、一口に転職といっても、結局は需要と供給の関係なので、それまでのキャリアの違いもあれば、志望企業の違いによっても、その難易度は大きく変わります。
このページでは、37歳の女性の転職体験談の紹介と、転職成功のためのポイントを解説していきますので、参考にしてください。
37歳女性の転職体験談
これまでのキャリア
専門卒でデザインを学んだ後、DTPオペレーターとして就職しました。
専門学校を選んだのも「クリエイティブな仕事をしたい」という願望からでしたので、学んだことを活かせる企業を探しましたが、その中で内定をもらった企業でした。
規模は小さいながらも安定した業績があり、ボーナスもしっかり出ていましたので、初めのうちは不満が少なかったのを覚えています。
ただ、自分が望んでいたような「クリエイティブな仕事」ができていたのかというと、理想とは大きな違いがありまして、クライアントの希望どおりにデザインするだけですから、クリエイティビティーを発揮する機会なんてそれほどありません。
それでも仕事だからと思っていたのと、人間関係が良好だったことで、転職については軽く考える程度で「まぁいっかぁ」といった感じにズルズルと勤め続けてきました。
転職のきっかけ・理由
一番の転職理由は、安定していた会社の業績に陰りが見え、将来が不安になってしまったということです。
一応、結婚はしているのですが、旦那さんも年収が高いほうではないので、私が正社員として働いているほうが経済的には安定でき、その点は旦那さんも理解してくれています。
しかし、広告も紙媒体よりWEB系がどんどん増えていますし、新規顧客もWEB上に流れていきますので、先細り感が否めない状況です。
しかも、売上確保のためとはいえ、下請けの仕事が増え、いわゆる「DTP土方」と言われるような仕事で、何の面白みもないどころか、忙しさだけが増していました。
同僚も辞める人がちらほら出てきて、ついに転職欲がマックスになり、転職を決意し旦那さんに打ち明けることにしました。
転職方法や経過の体験談
夫婦間でしっかり話し合いをして、将来のことも考えた上で、年収のラインも決めていましたし、その他の条件としては、今より自由な時間が少しでも増えれば良いかなと思う程度でしたので、ハローワークに行けば求人があるだろうと思っていました。
しかし、思っていたより給与面の条件が厳しいことがすぐに判明しました。周囲とはあまり比較しない性格なので、このときはじめて自分が恵まれていたんだなと気づく始末。
さすがに落ち込んで家に帰ったのを覚えています。
それからは転職エージェントを利用しました。大手に3社ほど登録して、結局はそのうちの1社から紹介を受けた企業に決めました。
転職の理由が理由なので、同じ職種は考えられなかったのですが、今までの経験もある程度生かせないと、「さすがに37歳になって女性が雇ってもらうのは難しい」と言われました。
しかし、ヒアリングの中で私が企業とのディレクション経験が豊富なことや、WEBのコーディング知識もある程度あることを伝えると、WEBデザイナーを募集する企業を紹介してくれました。
いまどきIllustratorやPhotoshopを使える人なんていくらでもいるようですが、ディレクションからデザイン、コーディングと幅広く知識があるのが良かったみたいです。
規模が大きい会社は役割分担がハッキリしていることが多いらしく、比較的小さい会社を中心に紹介されましたが、条件面で問題がない企業が多かったので、積極的に応募してもらいました。
結局10社くらい応募して3社の面接をしている最中に1社から内定をもらい、面接の時の印象がとても良かったのでお世話になろうと決めました。
自分のキャリアを活かすことが重要
振り返ってみて、結構すんなり転職が決まったというような感じがしますが、実際には決まらなかったらどうしようという不安も大きかったですし、楽だったという感想はありません。
それでも37歳という年齢で、2ヵ月半くらいで決まりましたので、恵まれていたと思います。
私がうまくいったのは、条件がハッキリ決まっていたことと、キャリアを活かせたことかなと思います。子供は既に中学生なので子育て中の方よりも採用しやすい面もあったろうと思います。
もし、未経験の仕事をしたいと思っていたら、もっと難しかっただろうし、妥協できないことが多ければ多いほど、厳しい転職活動になったでしょうね。
そのあたりは、旦那さんにも感謝しています。事前にしっかり話し合っておいたので条件が明確で迷いは少なかったです。
事業規模にもこだわりはなく、業績がそれなりに安定していれば十分だと考えていたのがかえってよかったかもしれません。その分、仕事内容は広範囲になりますが任される仕事が多いことは私にとってはやりがいも感じられています。
以前の会社と同様に、クライアントの要望に応えることは大前提ですが、ディレクションも任されるようになって、アイデアを提案することもできますし、よりクリエイティブな仕事につけたと満足しています。
37歳の女性が転職成功するためには?
女性の場合は、20代後半から30代前半より、30代後半のほうが企業が採用しやすいケースがあります。
理由は、やはり結婚や出産、子育ての影響が大きいからです。
まだ小さいお子さんがいる女性も少なくないと思いますが、あまり手が掛らない年齢になっていれば、子育てが仕事にあまり影響しなくなっていきます。
そうなれば、家庭を優先されてしまうことの多い年代より、30代後半のほうが良いという企業も多くありますので、結果的には転職しやすいということになります。
とはいえ、年齢が高くなっていけば、専門性や管理経験などが問われる場合も多くなります。ご自分のキャリアに自信がある人は、まずは転職エージェントに登録して、どのような求人を紹介してもらえるか確認しましょう。
ハッキリと自信があると言えない人や、子育てなどでブランクがある場合、下記のような点も注意するようにしましょう。
- 小規模の会社も検討する
- これまでのキャリアを活かせる仕事を選ぶ
- 条件を明確に。妥協できるラインも決める
- 状況に合わせて転職方法を選ぶ
- 正社員以外も検討する
小規模の会社も検討する
37歳という年齢が転職が厳しいと言っても、希望する企業や条件によってまるで難易度は変わります。
大企業では書類選考にも通らないキャリアだったとしても、小規模の企業なら面接してもらえる可能性が増えます。
日本の企業のほとんどが中小企業や小規模事業ですから、社員が少な目の企業を狙うというのも1つの方法です。
そうなれば、アピールできる機会が得られますし、採用の可能性も高めることができます。
転職がうまくいっていない場合は、応募する企業のタイプが偏っていないか一度整理してみるようにしましょう。
これまでのキャリアを活かせる仕事を選ぶ
中途採用市場では、即戦力になれることが重要ですから、専門性の高いスキルや経験を活かした転職をすることがベストです。
当然のことですが、一番転職しやすいは同職種への転職です。
そんなにアピールできる材料がないという人でも、これまでの経験で得てきたものを掘り起こせばそれなりにあるはずですから、無いと思わずに紙に書き出して整理してみましょう。
未経験の仕事に就きたい場合は、それなりに妥協することが多くなりますし、転職活動の期間も長くなることを想定して進めていくようにしましょう。
条件を明確に。妥協できるラインを決める
希望する条件を明確にしておきましょう。収入面や仕事内容、勤務地などなど、人によって希望はいろいろ違うでしょうが、その中でも譲れない条件と妥協しても良い条件をハッキリさせておくことが大切です。
37歳の女性で全く妥協をせずに転職できるという人は、ほんの一握りと言えます。
しかし、全く条件を満たさない会社に転職するくらいなら、転職しないほうが良いということもありますので、転職で何を得たいのかということはしっかり考えておくようにしましょう。
状況に合わせて転職方法を選ぶ
転職先を探すといっても下記のようにいろいろな方法があります。
- 転職エージェント
- 転職サイト(求人サイト)
- ハローワーク
- 人脈(コネ)
37歳までキャリアを積んできた人であれば、転職エージェントを利用すべきですし、ブランクなどもありキャリアに自信がない人ならリクナビネクストのような転職サイトでどんどん応募するという方法が良い結果を生むこともあります。
また、復職などで、転職サイトではうまくいかず、倍率が低い小規模の企業に狙いを定めるなら、ハローワークが一番良いでしょう。
また、そういった媒体に頼らずに、友人など周囲の人に相談して人脈で探す人もいます。
自分の状況に合った転職方法を検討して、より良い転職をしていけるようにしましょう。
おすすめの転職エージェントは下記に挙げておきますので、参考にしてください。
マイナビエージェント・・・サポート力が高くホワイト求人紹介に定評がある。大手・中小の独自案件も多数保有。
doda・・・常時10万件以上の圧倒的な求人数の転職エージェント。サポート力も定評がある。
- リクルートエージェント
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type転職エージェント・・・首都圏のみだが、サポートの手厚さはトップクラス。首都圏
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パソナキャリア・・・サポートの丁寧さが魅力で女性にも人気があるエージェント。求人数も多い。
37歳の転職については、下記のページも参考にしてください。
資格の取得も検討する
資格は持っていれば必ずしも転職に有利になるというわけではありません。
即戦力として採用したい企業は、実務経験やスキルを重視したほうがメリットが大きいからです。
しかし、経験やスキルに自信が無い場合や自分の強みがアピールできないという場合は、資格を持っていることで自信にもなりますし、選考のプラスになることもあります。
内定獲得のために、無理に資格を取ることはおすすめできませんが、検討してみるも良いでしょう。
