面接で答える転職理由に人間関係を挙げる人は多くありませんが、実際の本年の転職理由では多くの人が人間関係が悪かったことを原因に挙げています。
その中でも、上司に対する不満はことの他多く、上司との関係がうまくいかないことで転職をする理由になってしまっています。
転職理由に人間関係を挙げる人は25.8%もいる
転職サイトen転職の「転職理由のホンネとタテマエ」という調査では、本音の転職理由no.1は25.8%もの割合の人「人間関係」と回答しました。
社風や風土も人間関係との相関が深いという見方をすれば、実に44.2%もの回答が仕事内容や給与・待遇といった直接的な労働条件とは異なる理由で占められていることがわかります。
厚生労働省の「平成28年上半期雇用動向調査の概要」によれば、退職理由に人間関係を挙げる割合は、男性で6.7%、男性より多い女性でも11.20%とそれほど思っているより多くない数値でした。
しかし、前出のenの調査以外にも、人間関係が転職理由の上位になる調査は良く見かけます。
人間関係といえば、上司や同僚といった一緒に働く人と、うまくいかない、合わないという悩みですが、中でも上司が悩みの種という人は多そうです。
転職サイトリクナビネクストの「転職理由と退職理由の本音ランキング」という調査によれば、1位は「上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった」(23%)という驚きの結果になっています。
経営者に不満というのは大企業では社長に会う機会も限られているので転職理由にならないでしょうから、中小企業に勤めている場合に多いものと推測できますが、距離間が近いだけに大企業で言うところの上司との関係性に近いのかも知れません。
ともかく、理不尽で気分屋の上司に振り回されたり、理不尽な説教をしてきたり、驚くことに無視をしてくる上司までいるようで「上司が大嫌いでストレスが溜まる」という人は少なくありません。
上司と合わない、うまくいかない。嫌いな上司がいる職場は転職すべき?
転職すれば、全てが解決するわけではないと解っていても、明日も明後日も大嫌いな上司と顔を合わせなければならない職場に行くのは本当に苦痛でしょう。
合わない、うまくいかないと思っているだけで、実際は人間関係が円滑になる機会が得られる場合があるのであれば良いですが、どうにもならないと感じるような場合は、何らかのパワハラを受けている可能性もありますので疲弊する前に対処するようにしたいところです。
ただ嫌いなだけなら、我慢もできるでしょうが、相手が意図して嫌がる対応をしている場合、「辞めさせてやろう」と嫌がらせしている場合もありますし、「自分のストレス発散」に部下を利用している場合もあります。
そんな場合は、ふつうのコミュニケーションをしていても、状況は改善していきません。それではどうすれば良いか考えていきます。
まずは自分が変わる努力をしてみる
何の努力もせずに、すぐに嫌いだから、合わないからと上司のせいだけにしてしまうと会社に残るのは苦痛なだけでしょう。
会社に残りたいのであれば、まず自分が変わる努力をしてみましょう。愛情で厳しくしているケースも全くない訳ではないので、少しでも成長しようと自分が努力して仕事に励むことで、状況が変化していくことが考えられます。
上司は無視して仕事自体に集中する
上司がなんと言おうと、自分なりに努力を重ね実績を積み上げていくことで、上司を黙らせるというのも1つの方法でしょう。
正しい評価を得られようが得られまいが、自分で努力して積み上げたスキルや経験は、自分のキャリアの上でも財産になります。
今の苦労が報われる日が来ることに希望を持ちながら、仕事に集中していくことも対処法の1つです。
上司の上司に相談する
上司に直接言っても改善は難しいでしょうから、さらに上の人に相談してみるのも1つの方法です。
聞き入れてもらえるか解らないし、場合によってはもっと自分にとって都合の悪い状況になる可能性も0ではありませんので、そんな勇気ないよと言う人もいるでしょう。
しかし、何も行動しなければ、ずっと今の苦しい状況が続いてしまう事になります。
上司が上司である期限を考える
上記で解説したように、自分が変わる努力をして、仕事にも真剣に取り組み、上司の上司に相談したにも関わらず何も変わらないという場合は、上司がいつまで自分の上司なのか考えてみてください。
会社によっては一度上司になったら5年間くらいは変わらないという場合もあるでしょうし、数年経てば上司が変わる可能性がある場合もあるでしょう。
どのくらいの期間、我慢しなければならないのか、期限が解っていれば我慢できるかもしれません。
異動願を出す
期限を考えても長期間同じ上司と付き合わなければならない事が解っているのであれば、異動願を提出することも1つの対処法です。
今、やっている仕事が好きで、上司とうまくいかない、大嫌いというのであれば、異動しても幸せなことばかりではないかもしれません。
しかし、とにかくこの上司だけは無理と思っているのであれば、異動願を提出することも検討するべきです。
転職する
今の会社で、上司の問題が解決できさえすれば不満がないのであれば、上記で解説したようなことを一通り試してみるのも良いと思います。
しかし、それでも何の解決にもならなかった時や、上司以外にも不満が沢山ある場合は、いっそのこと転職を検討してみるのもおすすめです。
世の中にはいろいろな会社がありますし、嫌な人や合わない人は誰にでもいるでしょうが、あまりにも理不尽な嫌な思いをしなければいけない会社は、会社自体がブラックな場合が結構多いです。
まずは、どのような会社があるのか、転職エージェントに紹介を受け、現状の問題を相談し客観的な意見をもらうことで、見えてくることも多いものです。
実際に転職すべきかは、残ったほうが環境や年収などの条件が良いのか、転職先のほうが良いのかという選択になりますが、他の会社がどうなのか知らない事には始まりません。
また、転職という選択肢を持つことで、気持ちが楽になる場合もあります。
実際転職するかどうかは後で決めれば良いことなので、まず一歩踏み出してしまうというのは意外とおすすめです。
まとめ
嫌いな上司が単に合わないだけなら、そこまで悩まないで済むかも知れませんが、どう考えてもおかしい上司というのは残念ながら存在します。
上にはいい顔して、下には恫喝したり気分で振る舞うような上司に振り回されるのは、最悪の事だと思います。
まず、解決できる方法がないか、しっかり考えて、解決の為にできる行動はしていくようにしましょう。それでもダメな場合や行動自体が難しく、無理だと感じるのであれば、解決方法は転職以外にはないかもしれません。
そんな場合は、転職という選択肢も持ち、在職中にまず転職エージェントに相談し、転職活動を進めていくようにしましょう。