転職の面接では、キャリアプランを問われる質問をされることがあります。
なぜ、企業がキャリアプランを聞きたがるのか、その理由と適切な回答をするためのキャリアプランの描き方と、面接での回答例を解説しています。ぜひ、参考にしてください。
キャリアプランとは|面接で聞かれる「キャリアプラン」の考え方
キャリアプランとは、簡単に言えば「仕事に関する将来の計画」です。
もう少し具体的に言うと、どんな働き方をして、どんなスキルを身につけ、どんな業務に関わっていきたいか。また、そのプランを実現するにあたり、どのように行動していけば良いのか等、将来についての事を考えることです。
また、年収や将来のポジション、勤務地なども含め、仕事に関するプラン全般を指します。
一昔前のように、放っておいても年功序列で昇格・昇給があり、会社に任せておけば良かった時代は既に終わっています。
会社側も社員のキャリアプランを実現したいと思っていても、漠然と働いているだけでは実現できない時代になっていますので、自分でしっかりとキャリアプランを描ける人材が理想です。
なぜ面接でキャリアプランを聞かれるのか
転職の面接では「5年後の目標はありますか?」などとキャリアプランを聞かれることが多々あります。
企業が面接でキャリアプランを問う理由
- 求職者の希望を自社で実現できるのかを知る為
- 目標を設定し努力する能力や意欲を知る為
実現できるキャリアプランか知りたい
例えば、自社で実現できないキャリアプランを持った人材は、採用してもモチベーションが維持できなくなる恐れがあります。
一般的に企業は、長く勤めてもらえる人材を希望しているので、できる限り自社で実現できるようなキャリアプランを描いている求職者を採用したいと考えます。
将来的なプランが実現できなかったり、実際の業務内容が希望とかけ離れていれば、モチベーションが維持できずにすぐ辞めてしまうか数年後に転職してしまうかもしれないと思うのは当然と言えば当然でしょう。
そういう意味では、「理想的な目標」としてのキャリアプランも良いですが、応募企業に合わせた無理のないキャリアプランを回答することが内定のためには必要です。
明確に目標を設定できる人材かの見極め
また、明確に目標を設定できる人材かどうかも見られています。業務上でも自分で目標を決めて取り組める人材のほうが、より会社に貢献できると考えるからです。
面接時にキャリアプランを企業のニーズに合致した形でアピールできる人は、「その会社に入りたい」という意欲や、事前に準備をしっかりできる「努力できる人材」とも評価されます。
応募企業に合わせたキャリアプランを準備している人は、自分の希望を実現しながらその会社でどのように活躍できるかをアピールできるからです。
その努力の痕跡が、キャリアプランをたずねることで解るために、面接時に聞かれるのだということを理解しておく必要があります。
キャリアプランがない場合は?
「キャリアプランがない」という人も結構いますが、単に考えたことが無いという人も少なくないと思います。
評価が下がる恐れがありますから「キャリアプランは特に無いです」と答える訳にも行きませんから、自分なりの答えを用意しておくようにしましょう。
まずは、次の章で解説するような手順で一度整理してみることをおすすめします。
キャリアプランの作り方
それでは、キャリアプランをどのように作っていけば良いのかを解説していきます。
キャリアプランを作るには下記の2つのステップで行うとスムーズです。
- 自己分析をする
- 将来の自分を想像する
自己分析をする
まずは、自己分析をしっかりと行うことが大切です。今までの仕事で充実感を得られた業務や、やり甲斐を感じた業務を具体的に思い起こし整理していきましょう。
また、なんでその業務が楽しく感じたのかなど「理由」も考えて、書き出してみましょう。
次に、自分の仕事に対する信念や、強み、性格的な特徴などを分析していきます。
それらを踏まえて、自分がどのような仕事をしたいのか、経験やスキルに基づいて、どのような仕事なら意欲的に行えるのかを考えて整理しておきましょう。
自分の強みについては、リクナビNEXTのグッドポイント診断も役立ちます。

将来の自分を想像する
5年後の自分、10年後の自分を想像してみましょう。その時に「どうなっていたいか」を具体的に考え逆算していくことで、キャリアプランが描けるようになっていきます。
例えば、「年収は600万円で役職は課長、その為には〇〇のようなスキルを身に着け実績をあげている必要がある」などと、具体的なイメージを書きだすようにしましょう。
- どのような働き方をしていたいか
- どのように会社に貢献したいか
という事が明確になってくるまで、思い浮かんだことを紙に書いてみると良いです。もちろん、それが実現できている自分を想像して満足していることが大切です。
転職は会社を移るだけの事ではなく、より自分の理想の働き方や人生に近づく為に行うものだからです。
まずは、人に見せるものである必要はありませんので、自分の理想像を思い描くことをおすすめします。
初めから「こんなの無理だろうな」と思っていては実現する可能性も低くなりますし、あまりに現実的すぎるキャリアプランではモチベーションが上がりません。
実際に面接で回答する際は、非現実的な印象を残す回答は避けるべきですが、転職先を選ぶ上である程度の理想像は持っていることは良いことです。
本音にフタをせず、紙に書き出すことで、ある程度、頭の中が整理できてきます。キャリアプランと言われて「書き方が良く解らない」と思っている人には特におすすめです。
転職面接での効果的なキャリアプラン回答例
企業は求職者の夢を聞きたいわけではありませんので、面接時に聞かれるキャリアプランの回答は、応募先の企業に合わせることが重要です。
より、効果的なキャリアプランの回答をする為には下記の2点がポイントです。
- 応募先企業で実現可能なキャリアプランであること
- 面接官が聞いて自社での活躍を想像できるキャリアプランであること
応募先の企業に転職した場合に、実現が可能なキャリアプランを答えることです。企業の情報を調べ、その企業だから実現できるキャリアプランだということをアピールできれば、好印象が得られる可能性が高まります。
また、活躍しているあなたのイメージを想像できるキャリアプランになっていれば、より効果的な回答になるでしょう。
事務職のキャリアプランは?
事務職は、直接的に売上に関わらる職種ではないので、具体的にどうなりたいか問われても答えるのが難しいという人が多いようです。
しかし、企業が変われば扱う商品も変わってきますし、事務に求められる仕事の内容も変わってきます。
事務の仕事は営業など売上を直接的に上げる社員のサポートをしている訳ですから、間接的にではあるものの売上げと関係ないということはありません。
「事務職は所詮事務職だからなぁ」などと考えずに、より自分が輝いて、会社に貢献する為にはどうしていけば良いのか、いきたいのかという事を考えてみてみましょう。
きっと、「事務職としてどうなっていきたいのか」「どう貢献していきたいのか」という事が明確になっていくことと思います。
事務職のキャリアプランの回答例としては、
- 御社の製品の知識をいち早く身に着けて、営業の方のサポートもしていきたい
- 事務職ではあるが、プロとして会社の業務効率を上げられるスペシャリストになりたい
- 総務事務でしたが、いずれ人事のプロを目指していきたい
- 営業事務ですが、将来はマーケティング職を目指していきたい
など、向上心や責任感があることをアピールできるようなキャリアプランを考えていきましょう。
企業ニーズとのミスマッチを防ぐには
回答例のように、企業の将来的な計画や強みなどを抑えておく必要がありますが、特に本命企業ではない場合や、多くの企業に応募する場合は、情報収集するのも一苦労です。
かといって、下調べをしないままでは、面接対策がままなりません。企業ニーズとのミスマッチを防ぐには、転職エージェントを利用するのが賢明です。
転職エージェントでは、企業情報や人材ニーズを抑えた上で、面接対策を行っています。自力で転職活動を行うより、負担を大きく減らせますし、内定率を上げることができますので、積極的に利用するようにしましょう。
doda 転職エージェント:トップクラスの求人数とサポート力で満足度◎
dodaは国内トップクラスの圧倒的な求人数があり、かつ20代の転職実績も豊富で強みを持っています。
リクルートエージェント:最大手の知名度と実績
リクルートエージェントは、業界最大手の転職エージェントです。リクルートの知名度と企業との太いパイプで、大手から優良中小企業、ベンチャー企業など、良質な求人案件を幅広く保有しています。
dodaと同じく、他の転職エージェントと比較した場合、求人数が圧倒的に多く、転職エージェントを利用する上で外せない選択肢です。
まとめ
転職の面接ではキャリアプランを必ずと言って良いほど聞かれます。転職先でのミスマッチを減らす為にも自分のキャリアプランをできるだけ明確にしておくことが大切です。
より自分のキャリアプランを実現できる可能性が高い企業に転職することが理想ですが、キャリアプランを考えることで、現職で実現できることに気付くケースもあります。
転職活動を始めたからといって転職しなくてはいけないわけではありません。より、人生を豊かにしていく為の行動ですから、大切なのは転職してからの自分の人生だと思います。
その上で、満足度の高い転職を実現していたければ幸いです。