「転職しやすい時期」を気にする人もいるのではないでしょうか。実際には転職も縁のようなものなので、どの時期に行動を起こしたから成功した、失敗したというような単純なものではありませんよね。
でも、求職者が多い時期安くない時期、求人の多い時期や少ない時期というのは、歴然とあります。
この記事では「どのタイミングが転職に有利になるのか」をデータを元に解説しています。ぜひ、参考にしてくださいね。
求人が多い時期と、ライバルが少ない時期
求人数が増加するのは、一般的に3月9月、それに合わせるかのように求職者が増えるのも1月~3月と言われていますが、実際にそういう傾向があることは確かです。
企業は4月の新年度、10月の下半期スタートに向けて新しい人材を求める傾向があります。
そのため、その手前の1~3月、8~9月というのは、求人が増えやすいです。
一方、その他の月でも決算期の違う企業や、欠員補充、新規プロジェクトの立ち上げ等々、人材確保が必要な企業は求人を行いますし、人手不足の業界では随時求人を行っている企業も珍しくありません。
ライバルが増えるは1・2・6・7月
一方で求職者側から見ると、求人が増える時期をめがけて、やはり増加します。得に1・2月は年が改まって、決意をする人が多いのか、増加する傾向が顕著な時期です。
下半期スタートに向けた時期では、6月7月に求職者が増加しやすい傾向にあります。8月は求職者が減りますが、「暑いから」という理由と「お盆休み期間」で求職者も人材紹介会社もお休みモードになることが推測できます。
求職者の少なくなる8月12月は転職しやすい?
出典:doda:転職求人倍率・求人数・転職希望者数
人材支援会社「doda」では利用者と求人数のデータが公表されています。
このデータによれば、月によって多少の違いはあれど、求人数に関しては伸び続けているのが解ります。
一方、求人数の推移より求職者の推移のバラつきのほうが大きい傾向があります。
いつが狙い目のタイミング?
もう1つ、データから解ることは、求職者の少ない時期は、求人倍率が高くなるということです。求人倍率は求人数でも左右しますが、傾向として8月12月は求人倍率が高くなる傾向があるようです。
8月は「お盆や休み」「暑い」、12月は「クリスマス・正月休み」「寒い」など、求職者の行動が鈍化する傾向があるのでしょう。
もちろん、転職先が見つかれば転職成功ということではありませんが、「転職しやすい時期」と聞かれれば、「12月」と「8月」という答えになります。
今回のデータはdodaのものなので、全ての転職支援会社に当てはまるとは限りませんが、dodaの利用者が多いことから考えても、他社も遠からず似た傾向になることが推察できます。
求職者が少なくなる12月や8月は、ライバルが少なくなるということは、ライバルが多いときより、自分の市場価値が相対的に上がると考えられます。
より有利な条件で転職を実現できるチャンスが眠っている可能性はありますので、狙い目のタイミングであることは間違いないでしょう。
業種によっても差が大きい求人倍率
出典:doda
こちらもdodaの発表データですが、業種によって求人倍率に違いがあるのが解ると思います。
いくら、求人が増えているといっても、どの業種の転職なのかによって、転職のしやすさは違います。あなたの業種の転職の難易度を理解した上で、転職スケジュールを組むことが大切になります。
求人倍率が圧倒的に高いのは「IT・通信」ですが、慢性的に人手不足が続いていて、今後もも10年ほどは深刻な人手不足が続くと考えられています。
まだ自分のキャリアが定まっていない若いビジネスパーソンなら、今後も続伸する可能性の高い、IT・通信業界にキャリアチェンジすることを検討するのも良いかもしれません。
ただし、求人倍率が高い業種は、離職者も多い傾向がありますので、企業は慎重に選ぶようにしたいところです。
求人数が伸び続けているので転職のタイミングは随時
求人数は、現在のところ伸び続けています。その間は求人倍率も安定するでしょうから、どの時期でも随時転職のチャンスはある時代だと言えるでしょう。
なので、あえてタイミングをはかって「この時期にしよう」と計算するよりは、転職したいと思ったら転職エージェントに登録して求人紹介を受ける中で、「紹介してもらえる企業」が「自分の希望に合うか」という点で決定していくことをおすすめします。
12月と8月は、ライバルが少なく、より条件の良い転職ができる可能性がありますが、その上で、「あなたの決断するタイミングが最良のタイミング」とも言えます。
大切な人生の岐路でもある転職ですから、後悔のない決断ができるようにしていきたいですね。