転職サイトと言うと、その言葉の中には「転職エージェント」まで含まれている場合が多いようです。本来、しっかりとした定義がある訳ではありませんので、転職エージェントまで含めて「転職サイト」と呼ぶのもダメと言えませんが、サービス内容がまるで違うので、その認識は必要です。
このページでは、転職サイトの比較が不要な理由と、転職エージェントの併用をおすすめする理由について解説していきます。
転職サイトの比較は不要
転職サイトは比較の必要がありません。が、その理由を説明する前に、そもそも転職サイトとは、どのようなサイトのことを指すのでしょうか。まずは、簡単に転職サイトの定義をしておきます。
転職サイトと転職エージェントの違いは?
転職サイトを比較しているサイトでも、「転職エージェント」を交えている場合が多いですが、使い方から利用するメリットまで、まるで違う為、しっかりと違いを認識している必要があります。
※既に認識している方は、読み進めてくださって大丈夫です。
転職エージェント | 転職サイト(求人サイト) | |||
求人数 | ![]() |
サイトに掲載されない非公開求人が多数ある | ![]() |
公開求人のみだが、求人数は多数。 |
活動開始の手軽さ | ![]() |
キャリアアドバイザーとの面談からスタート。場合によっては断られることもある。 | ![]() |
自分のペースで求人検索を使って調べられる。思い立ったらすぐ開始できる。 |
客観的な視点 | ![]() |
第三者がアドバイスをしてくれるので、応募企業への評価も客観的に判断しやすい。自分では気づかない適性を発見できることも。 | ![]() |
全て自分で進めていくので、客観性は乏しい。判断基準が全て自分になる。(ただし、それがメリットになる人もいる) |
転職成功率UPの為のサポート | ![]() |
応募書類添削や面接のアドバイスなど、手厚いサポートが受けられる。 | ![]() |
転職ノウハウなどの情報を閲覧して勉強できる。 |
応募の手続き | ![]() |
面接の日程調整や、雇用条件の交渉、入社日の確認など、代行してくれるので負担が軽減 | ![]() |
レジュメの登録をすれば、複数の企業にも簡単に応募できる。 |
アフターフォロー | ![]() |
退職手続きのアドバイスや入社後も相談に乗ってもらえる | ![]() |
特になし |
転職サイトは、スカウトメールなどの機能もありますが、基本的にはサイト上に掲載されている求人情報から、気になる求人を探していき、応募~面接など、転職活動を自力で進めていくものです。
一方で、転職エージェントでは、担当のキャリアコンサルタントが付き、要望にマッチした求人の紹介から、職務経歴書などの書類、面接対策、面接スケジュールの調整、待遇交渉など、様々なサポートを受けて転職活動をすすめるものです。
比較する要素が少ない
「転職サイトは比較する必要がない」その理由は、比較する要素が少ないからです。下に表を作りましたが、求人数の多さから、最大手の「リクナビネクスト」を使用しない理由がないので、基本的にはリクナビNEXT一択になります。
その他では、やはり求人数の多い「doda」、女性であれば、女性求人に特化しているほうが求人を探しやすいこともあるので「女の転職@type」や「
とらばーゆ(リクルート)」、WEB系の求人なら「Find Job」といった選択肢になります。
転職サイト名 | 求人数 | コメント |
リクナビNEXT |
約12000件 | 求人数の多さから外せないNO.1転職サイト |
約34000件 | 求人数が多いが、エージェントサービスの公開求人も含んでいる | |
Find Job | 約9343件 | Web求人特化。Web系希望なら登録必須 |
約2600件 | 幅広い女性求人があり求人数も多い |
※求人数は2017年5月現在の数値
他にも転職サイトは存在しますが、基本的にリクナビNEXTを外さなければ良いでしょう。プラス1サイト登録するなら上記がおすすめです。
必ず転職エージェントと併用を
転職サイトは、転職活動初期で「まだいつ転職するか決めていない」というような時期に登録することで、様々な情報を得たり、業界分析や自己分析のきっかけにするために利用することをおすすめします。
基本的に転職サイトを利用する際は、必ず転職エージェントと併用するようにしましょう。
理由は、はっきりしていて、下記のようなメリットが得られるからです。
- 非公開求人の紹介を受けられる
- 求人の質が高い
- 自分の市場価値を把握しやすい
- 様々なサポートを受けられる
非公開求人の紹介を受けられる
転職エージェントでは、Web上に掲載されていない非公開求人を数多く扱っています。転職サイトでは探すことのできない求人を紹介してもらえるチャンスを逃すの理由がないので、転職エージェントの併用が大切です。
求人の質が高い
一概に転職エージェントの求人のほうが質が高いと言うわけではありませんが、その傾向があります。
企業が1人の人材に入社してもらうまでに掛るコストは、転職エージェントのほうが高くなります。転職サイトのほうが支払う金額が安くて済むため、離職率が高く、随時募集しているような企業では、多くの場合転職サイトに求人を掲載します。
一方、コストの高い転職エージェントを使った求人は、企業が欲しい人材像が明確でコストをかけてでも欲しい場合に利用します。したがって、比較的良質な求人が多くなる傾向があります。
自分の市場価値を把握しやすい
転職エージェントを利用すると、客観的な視点でアドバイスをもらえたり、紹介してもらう求人からも自分の市場価値を把握しやすいです。一方、転職サイトのみを利用した転職活動は、全て主観で応募先を決めるため、客観的な視点は持ちづらいです。
また、転職サイトでの応募は、応募書類のみで判断されますが、転職エージェントを利用する場合、キャリアコンサルタントの面談で書類以外のアピールポイントを見つけてもらえることもあります。エージェントは企業と連携しているため、推薦状などでのプッシュもしてもらえる点も大きなポイントになります。
様々なサポートを受けられる
転職活動は、現在の仕事をしながら進めるには、いろいろと大変な事が多いです。面接のスケジュール調整なども、企業の指定するタイミングで受けなければならないことが多く、交渉するとしても自力で行う必要があります。
その他にも選考通過率を上げるアドバイスや、待遇交渉など、様々なサポートを受けられて、負担がかなり減るという意味でも、転職エージェントを必ず利用すべきです。
転職エージェントは断られる
転職サイトのみ利用して、転職エージェントを利用しない人の多くは、自分の経歴に自信がなく「転職エージェントには断られるのでは?」ということを気にしている傾向があります。
実際に、転職エージェントは下記のような場合に、求人の状況によって断られることがあります。
- 職歴が短くスキルがない
- 正社員経験がない
- 転職回数が多い
- 年齢が高く専門的なスキルやマネージメント経験がない
しかし、スペックが高くても、求人状況によっては断られることがありますし、反対に上記に当てはまっていても紹介できる求人があれば断られるとは限らないです。
また、転職エージェントの会社によっても、その時その時の求人に違いがありますし、ターゲットも違います。とは言え、一度断られると理由も解らず不安になり、行動が止まりがちになるものです。断られることを気にする前に、何社かは登録してしまうことをおすすめします。
転職エージェントについては、下記のページもお読みいただき、利用するエージェントを決める参考にしてください。
http://cefngwlad.org/basic-knowledge-agent

まとめ
転職サイトは、「転職したい」と思ったら、まず登録してみることをおすすめします。様々な転職の情報に触れながら転職準備を進めていきましょう。
「今すぐにでも転職したい」「3か月後までには転職したい」といった具体的な転職の時期を決めている場合は、転職エージェントの利用からでも良いでしょう。
転職サイトの良いところもありますが、より満足度の高い転職をするためには、転職サイトのみを利用した転職活動ではなく、転職エージェントと併用することをおすすめします。