転職するなら、職種だけではなく業界・業種の情報収集も必要です。
今回は「転職におすすめの業界・業種」を紹介していきますが、一口におすすめと言っても、人によって目的が千差万別ですし、経歴によっても違いがあると思います。
このページでは、下記の3つの目的別に分けて、それぞれ解説していきますので参考にしてもらえれば幸いです。
- 成長が見込まれる業界・業種
- 年収が高い業界・業種
- 転職しやすい業界・業種(未経験向け)
成長が見込まれる業界・業種
どうせ転職するなら、成長が見込まれる業界で働くことで将来にわたる安定を手に入れたいと考える人も少なくないでしょう。
成長産業だから20年後も大丈夫と言えるような時代では無いですが、業界の将来性を検討することも大切です。
IT業界
いわずもがなな業界ですが、IT業界はこれからも成長を続けていく業界です。
モバイルアプリ開発は、まだまだ伸びる予測がありますし、音声検索市場やフィンテック分野(ブロックチェーン・暗号通貨など)、業務自動化に貢献するチャットボットなど、注目を集める機会は今後も増えていくでしょう。
エンジニアであれば、自ずと選択することが多い業界ですが、エンジニア以外の職種でもIT業界への転職はおすすめです。
特に営業職は転職もしやすく人手も必要ですから狙い目になります。
働き方改革に着手している企業もあり、ワークライフバランスに優れた企業も増えていますが、反面労働環境が最悪なブラック企業も多いので、情報収集はしっかり行う必要があります。
人材派遣業界
少子化が進み、ビジネスパーソンの人材不足は加速していくという予測があります。
その為、AIやロボティクスのような人材不足解消の手段と並んで、人材派遣業界は追い風になるとの見通しが強いです。
AIやロボティクスの導入などで、産業構造の変化が現実味を帯びてきていて、サービス職や専門技術職は増加する一方運輸業関連職種は激減する可能性があります。
人手不足と合わせて産業構造の変化で、転職市場は活況になる可能性が高く、関連業界は成長を続ける見込みです。
ネット広告業界
テレビや新聞などのマスメディアへの広告から、デジタルメディアへの広告出稿の推移の流れは勢いが止まらず、デジタルメディアの広告費がテレビの広告費を抜くのも時間の問題と言われています。
需要が増えるということは、拡大する企業が増え、人材確保も必要になるため、転職市場においても注目の業界となります。
観光業界
訪日観光客は近年増加を続けています。また2020年の東京オリンピックに向けたインバウンド需要も観光業界の成長を後押しします。
また、民泊を含むバケーションレンタルも注目を集めていて、これから爆発的なブームになると予測している人もいるほどです。
医療・介護業界
高齢化が続くため、医療・介護業界も成長を続ける見込みです。
医療業界では、ビデオチャットを使ったオンライン診療も実現される予定で、既にガイドラインも策定されています。
介護業界は現状でも人手不足が叫ばれていますが、かなりハードな仕事なのに給与は安いことから、人手不足がなかなか解消しないといった悪循環があります。
しかし、高齢化の波は止めようがないものなので、待遇改善についてもこれから進んでいくことが期待されます。
年収の高い業界・業種
年収の高い業界は狙える人も限られますが、やはり気になるところでしょう。
コンサルティング
40歳の平均年収・・・1240万円
成長を続けている業界の1つでもあるコンサルティング業界は、企業や各種団体の経営課題を中立的な立場から分析し問題に対する解決策を提示したり、支援することを仕事とする業界です。
コンサルティングファームは、「企業の医者」とも言われますが、問題解決だけでなく企業のグローバル化や新規事業立ち上げなど、企業の目指す経営の実現の支援を行っています。
コンサル業界の有名企業
マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社、A.T.カーニー株式会社、株式会社ボストンコンサルティンググループ、株式会社野村総合研究所、株式会社三菱総合研究所、株式会社船井総合研究所など。
総合商社
40歳の平均年収・・・1115万円
総合商社は幅広い分野の商材を扱う商社のことで、食料品、石油・石炭などの鉱物や、自動車、航空機、繊維などなど、ありとあらゆるものを世界中と取引するのが仕事です。
総合商社の有名企業
三菱商事、伊藤忠商事、三井物産、住友商事、丸紅など。
放送
40歳の平均年収・・・866万円
主にテレビ局、ラジオ局など。当然ながらNHKやキー局と、地方局でも年収の違いは大きいですし、テレビかラジオかでも大きく違いがありますし、番組製作会社なども含まれるため、給料が高いかどうかは、入社する企業によると言えます。
放送業界の有名企業
フジ・メディア・HD、日本テレビHD、テレビ朝日HD、スカパーJSATHD、テレビ東京HD、USENなど。
海運
40歳の平均年収・・・808万円
運業界は、船を使って食品、日用品から鉱石、セメント、石油など、ありとあらゆるものの海上輸送を行う仕事です。国内・海外で「内航海運」「外航海運」とに分類されます。
海運業界の有名企業ナイテッド海運、飯野海運など
メガバンク
40歳の平均年収・・・774万円
いわずとしれた銀行ですが40歳の平均年収では774万円でした。しかし、課長など管理職クラスで30代でも1000万プレイヤーがいること考えれば、給料がいい業界なことに変わりはありません。
ただし、今後の成長が見込めるかというと厳しい指摘をする人が多く、人気には陰りがあります。
メガバンクの有名企業
三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行
参考:東洋経済
下記のページでは、さらに詳しく年収の高い業界を紹介していますのでぜひ参考にしてください。

未経験でも転職しやすい業界・業種
最後に未経験でも転職しやすい業界を紹介しておきます。
基本的には同職種であれば異業種からの転職でもそれほど不利になるわけではありませんので、職種も変える場合という意味合いが強くなりますが、ぜひ参考にしてください。
サービス業
宿泊業や飲食業といったサービス業は、土日など一般の人の休日が書き入れ時なため、土日祝日は基本休みづらいです。
また、休日数も少なく、給与も低い傾向があるため、離職する人も多く、常に人材が不足しがちです。
いわゆるブラック企業のイメージも強く、避けられがちということもあり、転職はしやすい業界と言えます。
小売業
小売業も給与は安く、休日が少ない傾向があり、離職者が多い業界です。
対人接客で楽しく販売をするだけの職業というイメージだけでこの業界に入ると、実際には結構大変なことが多く、合っていないと感じる人も少なくない業界でしょう。
販売職の場合は、売上ノルマが厳しいケースも見受けられ、営業職と同様にプレッシャーに耐えられず、辞めてしまうという人も少なくありません。
しかし、販売職から営業職への転職はかなり多く見受けられるため、売上に対する意識や工夫、接客によるコミュニケーション能力の向上など、多くもスキルを身につけられると評価されている職種でもあります。
運輸業
運輸業はネット市場の拡大に伴って、かなりの人手不足が続いています。某有名企業のようにブラックな実態がイメージとしてある人も少なくないでしょうし、肉体労働の部類になるので、避ける人も多いかもしれません。
特に大型ドライバーやバスのドライバーは相当不足していて、長時間労働の果てに事故を起こして社会的にも問題視されています。
ただし、今後はAIやロボティクスの導入で人手不足が解消する業界だとも言われています。
満足度の高い業種ランキング
dodaの発表している「仕事満足度ランキング」によれば、満足度の高い業種は下記の通りです。
- 1位・・・コンサルティング
- 2位・・・エネルギー
- 3位・・・メディカル
- 4位・・・金融
- 5位・・・インターネット・広告・メディア
- 5位・・・化学・素材メーカー
- 7位・・・建設・プラント・不動産
- 7位・・・IT・通信
- 9位・・・公共
- 10位・・・電気・機械メーカー
満足度の上位の業種で働いている人の意見としては、社会貢献度や仕事のやりがいと同時に、安定性や待遇面、労働環境などのバランスが良いという意見が多いようです。
人が変われば意見は変わる面も多々あるでしょうが、15000人へのアンケート調査なので、それなりに信憑性がありそうです。
まとめ
職種が同じでも業界を変えるだけで、労働環境や年収が結構変わったりします。
ただし、業界によっては専門性が高いことも少なくありませんから、転職の際は職種だけでなく業界のことも詳細に調べて準備しておくようにしましょう。
仕事の探し方については、下記のページも参考にしてください。
