転職を考える人にとっては、利用することは、必須となりつつなる転職エージェントですが、使うべきか迷っている人も意外と多いものです。
特に、始めて転職エージェントを利用する人にとっては、不安も多いでしょうし、利用したことでのデメリットを考えてしまうのは当然のことと言えるかもしれません。
転職エージェントのゴリ押しには注意が必要
転職エージェントを使わなければ良かったと考える人は、大きく2つのパターンに分かれています。
- 希望と違う求人をゴリ押ししてくる
- 断られたりダメ出しされたりする
多くの人が、転職エージェントを利用することで満足のいく転職を実現している反面、「使わなければよかった」という声があることも事実です。
客観的に見ていると、そういった人たちの多くは、転職エージェントは「求職者の為に働いてくれる」と思いすぎている傾向があるように感じます。
もちろん、一生懸命に親身になってサポートしてくれる、ありがたいコンサルタントもいますし、転職活動の負担が大きく削減できるのは確かです。
しかし、知っておいていただきたいのは「転職エージェントは自分たちの利益の為に動くことも多い」ということです。
転職エージェントは無料のサービスなので求職者は1円も転職エージェントに支払うことはありません。当たり前のことですが、転職エージェントも事業なのでクライアントは報酬を支払う「企業」です。
ですから、大前提は「企業のニーズを満たすこと」ですし、入社してもらうことで報酬を得るシステムですから、「できるだけ入社してもらう」ことが重要になります。
その為、企業のニーズと、求職者のニーズがマッチしないケースでは、こちらが希望していない条件の求人をゴリ押ししてくるコンサルタントも現れます。
例えばA社という、あなたの希望条件にあった求人があったとしても、A社には、あなたより実績があり優秀と評価されている求職者を推薦しているケースも考えられます。
すると、A社にあなたを紹介しても、企業のニーズは満たせないし、評価の高い求職者が既にいるのであれば、内定が出ない確率が高いということになります。
A社に応募してもらうことも可能ですが、内定が取れなければ、エージェントにとっても、あなたにとってもプラスにならないと判断すれば、A社ではなく、希望とは合わないけれど内定の可能性があるB社を勧めてくることは当たり前と言えば当たり前のことなのかも知れません。
希望の条件を明確にしておきましょう
希望の条件が多すぎて、マッチする求人がないケースもあります。「〇〇職希望で、給与はアップして残業は少なく、30分以内で通勤できる会社」など、自分の理想が決まっていることは大切なことです。
しかし、まるで妥協ができないようだと、希望にマッチする求人はごく限られたものになるでしょうし、そういった好条件の求人の紹介は、より優秀な人や、企業の高い要望に応えられる人材に限られてきます。
キャリアに自信がある人は好条件の求人紹介があるまで妥協を許さないというのも良いと思いますが、一般的な人は、希望条件に優先順位をつけ、「これだけは実現したい」「これは妥協しても良いかな」というように自分なりのボーダーラインを明確にしておくことをおすすめします。
そうすることで、「この条件以下の求人を紹介しても受け入れてもらえない」と理解してもらえるでしょうし、ゴリ押ししてくる可能性も少なくできます。
ただし、それでも希望にマッチしていない求人を紹介してくる場合は、コンサルタントがよほど人の話を聞けない人なのか、条件を絞ってもマッチする求人がないかのどちらかだと考えられます。
そのような場合も、利用するタイミングによっても、利用者も求人も違いますから、必ずしも「市場価値が低い」と決め付けて落ち込む必要はありません。
優秀な人でも、マッチする求人がない時はないし、違う転職エージェントに登録した途端に好条件の求人を紹介されることもあります。
そのため、コンサルタントの提案力や相性も含め、リスクを軽減させ、より良い求人を紹介してもらうためには、複数の転職エージェントを利用することが大切です。
下記のページも参考にしてください。

企業ニーズにマッチした自己PRが重要
少しでも条件の良い転職を勝ち取るためには、企業ニーズにマッチした自己PRができることが重要になります。
転職エージェントを利用する際も、予め自分の強みを伝えることができると、コンサルタントとしても求人を紹介しやすくなりますので、準備をするに越したことはありません。
とはいえ、なかなか時間も取れず、労力を掛けたくない場合は、リクナビNEXTのグッドポイント診断がおすすめです。
転職サイトのリクナビNEXTでは、「グッドポイント診断
」という、便利な登録者専用のツールがあります。
案内に従って診断を進めるだけで、自分では客観的に把握しづらい「強み」を知ることができます。
グッドポイント診断では、親密性・受容力・決断力・慎重性・挑戦心など、18種類の項目の中から、あなたの強みを5つ診断してくれます。
転職エージェント側でもグッドポイント診断は認識されていることが多いので、面談時にグッドポイント診断の結果を持っていくことをおすすめします。
そうすることで、コミュニケーションの中から伝わる強みだけでなく、あなたのアピールポイントを伝えることが可能になります。特に口下手な人には大きな助けになるかと思います。
自分で気付けていなかった、アピールポイントに気付くことができる上に、転職エージェントに自分の強みを伝えることができるので、利用価値が高いさーと言えます。
転職エージェントを利用すべきか
結論として、求人サイトやハローワークで掲載されていない多くの求人を保有する転職エージェントは、誰にとっても利用することのメリットが大きいサービスです。
飲食や販売員など、離職率も高く、多くの人員が必要な業界への転職をしたい場合を除けば、転職エージェントを利用しない手はないと言えます。
一方で、コンサルタントの提案力次第で、求人の質が変わったり、サポート力が変わったりするのも事実ですから、デメリットはデメリットとして知っておく必要があります。
その上で、使えない転職エージェントは担当を変更してもらったり、多くの転職エージェントを利用することで、デメリットを軽減することができます。
上手に利用することで、理想の転職実現の大きな味方になってくれるので、ネガティブな意見に踊らされることなく、より価値のある使い方をしていけるように頑張っていただければ幸いです。