リクナビNEXTは、サイト上に求人情報が掲載されている、いわゆる「転職サイト」です。基本的に転職支援は行っていませんが、レジュメを登録することで、プライベートオファーを受け取る機能があります。
企業から直接のオファーもあれば、転職エージェントからのオファーもありますが、実際にリクナビネクストを利用すると来る転職エージェントからオファーはどのようなものなのでしょうか。
このページでは、リクナビネクストを利用して転職エージェントのオファーを受けるメリットやデメリット、どのように利用すれば良いのかなど、できるだけ解りやすいように解説していますので、ぜひ参考にしてください。
リクナビネクスト提携の転職エージェントからの面談オファーを分析
『リクナビNEXT』に登録し、「リクナビNEXTスカウト」を利用すると、提携する転職エージェントからもプライベートオファーが届きます。
提携している転職エージェントは、どのくらいの数があるのでしょうか。また、どのような会社なのでしょうか。
下記はリクナビNEXTに記載されている「答え」です。
「リクナビNEXTスカウト」に登録すれば、提携する400社超の転職エージェントから、求人案件付きプライベートオファーが届くため、限られた時間の中でより効率的に転職活動を進めていただくことが可能です。
引用:リクナビNEXT
リクナビNEXTの公式サイトによれば、400社以上ある提携エージェントからスカウトが来るということです。それだけ多くのエージェントが提携していれば、「連絡が来て良いんじゃないの?」と思うかもしれませんが、その通りで、多くの場合、ある程度の条件を絞って対象になる登録者に一斉メールを送る形なのでオファーは届くことが多いです。
しかし、だからと言って、必ずしもメリットが大きい訳ではありません。まずは、リクナビネクストと提携している転職エージェントを利用する際のメリットやデメリットを知っておく必要があります。
リクナビネクストのエージェント利用のメリット
400社以上の提携の転職エージェントがあれば、あなたに合ったエージェントから声が掛ることはもちろん考えられます。
例えば「100人規模までの中小企業・ベンチャー企業」に転職したい場合に、「中小企業・ベンチャーに強いエージェント」からオファーがあるような場合です。
自分で探していくには手間が掛る小規模の転職エージェントの場合は特に、リクナビNEXTのような転職サイト経由でないと利用が難しい面があります。その点、様々な規模のエージェントからオファーが届くのはメリットの1つです。
中小の転職エージェントからのプライベートオファーは、場合によっては大手の転職エージェントを利用するより、細かいニーズにマッチした求人を保有している可能性があるため、良い転職を実現できる可能性があります。
リクナビネクストのエージェント利用のデメリット
あまり多くの転職エージェントからオファーが届けば、そもそもどのエージェントに連絡を取れば良いのか迷うだけかも知れません。もちろん、面談を受けて話を聞いてみるのも良いでしょうが、良さそうなエージェントになかなか当たらない場合、手間ばかり掛ってしまいます。
また、転職エージェントから送られてくるのは、「求人案内付きプライベートオファー」というところも気を付けたいところです。
小規模のエージェントならまだしも、中規模以上のエージェントなら、自分の会社に直接利用者が申し込んできますから、リクナビネクストの登録者に送っている求人は「質が低い可能性がある」という推測もできてしまいます。
転職エージェントは独自の求人案件を多く保有している為、「なかなか応募者や内定者が決まらない求人」も保有しているでしょう。言い方は悪いですが、その「残った」求人を捌くために、リクナビネクストのオファーサービスを利用していることもあるかも知れません。
また、同時に沢山のオファーメールを送るため、応募者が多く、それだけライバルが多くなる可能性があります。これは直接エージェントを利用するのと比べて大きなデメリットになるでしょう。
もちろん、オファーメールを送る人材を見極めているケースもあるでしょうが、その判別はできないので、可能性として認識しておくことが必要です。
プライベートオファーを受けるなら初めからエージェントを利用がおすすめ
400社以上ある提携エージェントのオファーの中から、自分に適切なエージェントを選ぶことは非常に難しいことです。また、実際には、転職エージェントの特徴より、同時に送られる「求人」に興味があるかないかで、決定することになると思います。
釣り求人で面談を誘う場合もある?
もちろん、全てのオファーがそうであると言うわけではありませんが、興味を引く求人をエサに面談のアポイントを取る転職エージェントからオファーが来る可能性もあります。
自分のキャリアに見合わない大手企業の求人を紹介すると誘われ、転職エージェントと面談して応募する形になります。
もちろん、本当に釣り求人だったのかどうかは確かめようもありませんし、内定が決まる可能性が無いと言い切れるわけでもありませんが、書類選考で落ちても利用者は不思議には思わないでしょう。
一度、面談すればその後も求人を紹介していけますから、転職エージェントとしては利用者を増やすために必要以上にオファーをしてくる可能性は充分あります。
大手エージェントに登録したほうが良い
地方での転職を希望している人が地方の小規模エージェントのオファーを受けるというのであれば価値的なケースもありますが、小規模エージェントは求人数が少ないのがネックです。
また、違う転職エージェントからオファーを受けるたびに、いちいち登録や面談をする必要がありますので、手間が増えるのもデメリットです。
そうであるなら、始めから大手の転職エージェントを2~3社ほど利用したほうが良いでしょう。
初めから登録するのであれば、自分に合いそうな特徴のあるエージェントを選ぶことが可能ですし、オファーがきたピンポイントの求人案内だけでなく、あなたの要望と企業ニーズをマッチングして複数の求人案件を紹介してもらえる可能性が広がるからです。
登録必須の転職エージェントは2社
どのような年代でも、どのような職種を希望する場合でも、転職エージェント会社のトップ2社は登録必須です。
というのも、外のエージェントと比べた時、求人数に圧倒的な違いがあるからです。転職エージェントの良し悪しは求人数だけでは測れませんが、1つの指標としてはやはり重要な意味を持ちます。
丁寧で手厚いサポートを期待するならこの2社
最大手の2社がサポート力が無いという訳ではありませんが、求人数が多い分、利用者も多く、担当1人あたりの受け持つノルマや転職希望者の数が多くなる傾向があります。
また、担当のコンサルタント自体の人数も多いため、能力や経験にもバラツキがあり、当たり外れが大きいといった意見も散見されます。dodaはサポートも評判が良いですが、やはり大手ならではの当り外れはあるようで、利用者の意見も割れることがあります。
「より、効率的に内定を決めて人材を企業に入社させてもらえるか」といった営業面を中心に考えている担当者も多くなります。効率的なのは悪いことばかりではないですが、親身になってくれ丁寧なアドバイス、サポートを受けたい人の場合、サポート力に定評のあるエージェントにも登録しておくことをおすすめします。
リクナビネクストの利用価値は?
それでは、「リクナビネクストには利用価値がないのか?」と思うかも知れませんね。
結局、転職エージェントを利用するのであれば、直接登録して面談を受けたほうが、より選択肢が広がるという内容でこのページを書いてきましたが、リクナビネクストのような転職サイトにも利用価値はもちろんあります。
これから転職をしようとするにあたって、準備段階での情報収集や自己分析を進めていく上で、転職サイトは役に立ちます。もちろん、気に入った求人案件が見つかれば応募していくのも良いでしょうし、成功と思える転職ができるのであれば、もちろん全てOKです。
しかし、「選択肢を広げる」「掲載されていない求人を紹介してもらえる」「様々なサポートが受けられる」という点を考えれば、自力で転職活動を行う転職サイトのみの利用はもったいないと思います。
それぞれのメリットもありますが、当サイトとしては、転職サイトを利用するなら転職エージェントとの併用することをおすすめしています。
リクナビNEXTについては下記のページも参考にしてください。
また、転職エージェントについて詳しく知りたい場合は下記のカテゴリーを参考にしてください。
リクナビNEXTとリクルートエージェントの違いは?
ここまで、転職エージェントがどのようなサービスなのか理解していることを前提に解説してきましたが、念のためリクナビNEXTとリクルートエージェントの違いについて説明しておきます。
リクナビNEXTは、求人サイトです。サイト上に公開されている求人を検索して、気に入った求人に応募するタイプの転職サイトです。
一方で、リクルートエージェントなどの転職エージェントと呼ばれるサービスは、キャリアアドバイザーと呼ばれる担当が付いて、求人紹介から職務経歴書の添削や模擬面接などの選考対策、面接スケジュールの調整、年収交渉など、転職に関するサポートを無料でしてもらえるサービスです。
リクルートエージェントのような転職エージェントでは、下記のような特徴があります。
- 求人は非公開求人がメイン
- 担当が付いてサポートしてくれる
- あらかじめ絞られた求人の中から選定できる
- 内定率が高められる
- 求人を紹介してもらえないこともある
特に、リクナビNEXTなどでは見ることのできない、非公開求人の紹介を受けられるメリットは大きいです。質の高い求人の多くは非公開求人なこともあり、良い求人を探すためには転職エージェントの利用は必須と言えます。
また、転職活動をサポートしてもらえるので、仕事をしながらの転職でも負担が少なくなります。
さらに、転職エージェントが企業側にプッシュしてくれるケースでは、内定率が高くなります。市場価値に見合った求人を紹介してもらえるので、内定の可能性が低い企業を受けずに済みます。
一方で、スペックや希望条件によっては、紹介できる求人がないと断られてしまうケースも少なからずあります。
リクナビNEXTを代表とする求人サイトの特徴は下記のような特徴があります。
- 公開求人から好きな企業に応募できる
- 基本的に自力なのでサポートはしてもらえない
- スカウト機能を利用すればオファーがもらえる
リクルートエージェントのような転職エージェントと比較して、非公開求人に応募できない点はデメリットですが、反対にオープンな求人は複数人数の採用を行う企業も多く、選考に通りやすいケースもあります。
また、紹介されるわけではないので、自分の好きな企業に応募することができます。ただし、人気企業には応募が集中しますので、市場価値に見合わない企業へ応募をしても、なかなか選考が進まないというデメリットもあります。
スカウト機能に関しては、転職エージェントからのオファーは前章で解説していますので割愛します。
企業からのオファーは、大雑把な条件での一斉メールが多く、中には良いスカウトもありますが、半分迷惑メールといった感じになるので、うざいという人も少なくありません。
ただ、どこに良い企業との出会いがあるかは解りませんので、リクナビNEXTを利用するなら、最大限に活用するようにしましょう。
転職エージェントにも求人サイトにも、メリット・デメリットがありますが、良質な案件を保有し求人数も多い転職エージェントを利用することは、良い転職を実現するためには欠かせません。
ただ、転職エージェントは「今すぐにでも転職したい人」が利用するサービスなので、「じっくり求人を検討したい」という人は、良い求人が出るまリクナビネクストでじっくり情報収集を行うのと良いでしょう。
マイペースで進められるのはリクナビネクストのような求人サイトの良いところでもあります。
また、転職活動初期の情報収集には役立ちますし、転職エージェントでうまくいかなかった場合も、利用価値があります。
転職者の8割が利用する転職サイトなので、転職を思い立ったら登録しておくと良いでしょう。
リクナビネクストとリクルートエージェントの違いについて更に詳しく知りたい場合は下記のページも参考にしてください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
リクナビNEXTは400社以上の転職エージェントと提携していますので、それだけ多くの転職エージェントからオファーが届く可能性があるという点では、魅力もありますが、それで実際に満足度の高い転職を実現できるかは別問題です。
リクナビのような転職サイト経由の転職エージェント利用にも多少のメリットがありますが、当サイトとしては、転職サイトは情報収集や転職意欲がまだ低い時点での情報収集として利用し、具体的に転職時期が決まったら、転職エージェントを利用するようおすすめします。