学生から社会人になり、今までとのギャップで辛い思いをしている新卒の人も多いものです。
ただし、半年や1年未満など、経歴が短い間に会社を辞めるにはリスクも存在します。
どうしても辞めたい場合、新卒で辞めるデメリットやメリットを認識した上で、転職するかどうか決断するようにしましょう。
新卒で辞めたいけど辞めてもいい?
良く、新卒で辞めると人生終わるとか言われますが、確かに今後のキャリアプランは辞めないより厳しくなるケースが多いと言えます。
しかし、言葉通りに言えば「そんなことで人生は終わりません」という回答になるでしょう。
まず、短い経歴で転職するということは、どのようなデメリットとメリットがあるか解説します。
新卒で辞めるデメリット
企業からすれば、経歴は短ければ短いほど「また短い期間で辞めるのではないか」という不安があります。
採用には、想像以上にコストが掛かりますし、一度雇えば人件費も発生します。企業からすれば、「長く働いてくれて早目に戦力になる人材」が欲しいのは当たり前のことです。
そういう意味では、経歴が3年ある人と、1年未満の人とでは、書類選考時点で大きな差がついてしまいます。一定ラインで足切りを行う企業であれば、面接にもなかなか進めないという事態が想像できます。
つまり、採用されずらいのがデメリットです。
また、採用される場合も、希望できる条件は限定的になる可能性が高いということは認識しておく必要があります。
もちろん、一般論ですので、この限りではありませんが認識しておいたほうが身の為と言えます。
新卒で辞めるメリット
一方で、新卒で辞めるメリットは何かと言うと、「自分のやりたい仕事」に若いうちにたどり着くチャンスが得られることです。
例えば、仕事の内容や企業理念、社風などが、自分には苦痛でしかないというようなケースでは、その会社に長くいたところで得られることは殆どないでしょう。
もちろん、我慢強さが身に着いたり、ビジネスマナーや仕事上のスキルはそれなりに身に着くかもしれません。
しかし、前向きに働いているのと後ろ向きで働いているのとでは、身に着くレベルに大きな差がついてしまいます。
あなたも経験があると思いますが、好きなことや興味を持ってハマった事などは、すごい勢いで知識とスキルを身に着けることができます。
例えば昆虫の好きな子どもは昆虫図鑑の聞いたことのないような虫の名前まで覚えてしまいますし、ポケモンの名前などは多くの子どもが覚えたことでしょう。
大人になっても原理は同じです。興味のある仕事、やりたい仕事、遣り甲斐のある仕事であれば、気合を入れる必要もなく、努力してしまうのが人間です。
やりたくない事だらけなら、気合は長続きしません。どこかで凧の糸が切れて、飛んで行ってしまうでしょう。
また、心も体も疲弊しきって、体を壊したり、鬱になったりしてしまうリスクもありますから、さっさと転職したほうが良いとも言えます。
働きながら転職活動するべき
とはいっても、新卒で経歴が短すぎると転職で不利になるリスクは避けられないものです。リスクを最小限にする為には、勢い余って退職せず、少し我慢が必要になりますが、働きながら転職活動をするべきです。
そういう意味では、「すぐに辞めないと鬱になりそう」とか「体を壊しそう」といった状態になる前に、少し余裕がある状況でた転職活動をしてみることができればベストです。
仕事と転職の両立は大変
ただし、仕事と転職の両立は楽ではありません。特に経歴が少ない分、経歴が長い人と比べた場合、内定が出るまでの期間が長くなってしまう可能性がありますし、応募する企業も多くなります。
面接は平日に行うことがほとんどですから、有給休暇を取得したり、融通が利く企業の場合でも、交渉は必要になります。
やる前から、無理だと決めつけてしまっては、できるものもできなくなってしまいますが、転職活動の負担は少なくないです。
そこで、様々な転職活動のサポートをしてくれる転職エージェントの利用は必須といえます。
転職エージェントでは、求人の紹介、書類対策、面接スケジュールの交渉、面接対策、給与待遇交渉など、様々なサポートが無料で受けられます。
また、大手の転職エージェント以外にも、経歴の短い求職者を専門に扱う転職エージェントも存在しますので、選択肢が確保しやすいです。
転職エージェントでは、内定の可能性が低い企業の紹介はしてもらえませんので、反対に言えば、自力で応募するタイプの転職サイトより、転職活動の期間も短くできる可能性が高まります。
新卒が転職する場合は目的感を持つべき
根本的に「自分がどうなりたいのか」「どうしたいのか」といった、目的感が解らずに、「生活していくために仕事をする」という認識のみ持っている場合は、転職してもまた会社を辞めたくなる可能性があります。
このタイプに当てはまると感じる人は、もう少し深く「仕事」について考える事をおすすめします。
仕事は人生でも占める割合が多い
当たり前の事かも知れませんが、仕事が人生で占める割合は通常かなりのものになります。
その仕事を「生活の為だけ」と思って、後ろ向きにしているのは非常にもったいない事です。
会社に行けば、やりたくない事もあるでしょうが、仕事の大部分ががやりたくない事だらけになってしまうと、相当な無理をして頑張らなくてはならない状況になります。
人間、気合を入れて無理を続けていったとしても、目的感もなく頑張り続けることは不可能に近いです。仕事でも楽しさも遣り甲斐もあるからこそ、多少キツイ曲面も乗り越えていくことができるものです。
また、仕事を通して、将来なりたい自分になっていけるのか、そもそもなりたい自分はどんなものなのか、といったビジョンがまるでないと、目的地の無い地図を持って走り続けているようなものです。
仕事をしながら、目的地を探すというのも1つの方法ですが、辞めるにしろ辞めないにしろ、一度客観的に自分を見つめて考える時間を作るようにしましょう。
しっかりした目的地があれば、少しずつ進んでいっても目的地に近づきますが、無ければ目の前の課題に一生懸命になっても目的地にたどり着くのは難しくなります。
その意味で、どのような仕事なら楽しく頑張れるのか、目指す自分に近づけるのかを洗い出す必要があります。
どんな仕事が自分に合うのか、向いているのがどんな仕事なのか、などが考えてもなかなか解らないという人は、とにかく自分の本音を探ることが大切です。
自分の本音と向き合う方法
自分が本当にどんな仕事を望んでいるかという問題は、解らない人は頭で考えてもなかなか答えがでないものだと思います。
そこでいくつか、その手助けになる方法を解説しておきますので、試してみることをおすすめします。
- ブレインダンプする
- 職業一覧を見る
- 適職診断、強み診断などを利用する
ブレインダンプする
ブレインダンプは、頭の中にあることをテーマに沿って、絞るように書きだすことで、自分の本音を客観視したり整理したりできる方法です。
- A4以上の真っ白の紙を用意してください。
- 10分間、15分など時間を決めて行います。
- テーマを決めてとにかく書き出します。
- 頭がからっぽになるまで書き出します。
テーマは「どんな仕事をしたいか」では、なかなか出てこないかと思いますので、「好きなこと」「やりたいこと」「なりたい自分」「喜びを感じるとき」など、自分がポジティブな感情を感じることにすると良いと思います。
反対に「嫌なこと」「やりたくない事」なども行うと、比較しながら整理がしやすくなります。
ポイントは、どんなことでも書き出すことと、どんなにアホらしいことでも、醜い気持ちでも、素直に本音を書きだすことです。
また、本音を引き出すためには、頭を使いすぎず直感に従って書き出すようにしましょう。
誰にも見せないものですから、リラックスしてやってみましょう。
職業一覧を見る
新卒の就活時は、世の中にどんな仕事があるのか、それほど知らないものです。職業一覧を見て、やりたい仕事、やりたくない仕事、どっちでも良い仕事、よく解らない仕事など区分けしてみるのもおすすめです。
想像以上に仕事の種類は多くあることに気付くだけでも価値があると思いますが、できれば、プリントアウトするなどして、マークしていくのが良いです。
この方法では、自分の仕事に求める傾向性や興味の方向性が整理しやすくなると思います。
適職診断・強み診断などを利用する
優良の自己診断ツールなどもありますが、優良級で使えるリクナビネクストのグッドポイント診断(強みが解る)、様々な転職サイトでできる適職診断なども有用です。
無料で使えるツールについては、下記のページで解説していますので、参考にしてください。
