SEと一口に言っても、社内SE、SIer、WEBベンチャー系など、企業のタイプの違いによって仕事の内容には違いがあります。
SEは一般的に残業や休日出勤なども多い仕事ですし、はっきり言って激務です。その分、残業代も含めると年収は高く、辞めたくても辞められない人も少なくないと言われています。
そんなSEでも、激務から逃れられると言われているのが「社内SE」です。
SIerやWEBベンチャーなどから社内SEに転職した人は口を揃えて「楽」と言います。大変なことがないわけではありませんが、他のSEと比べれば楽という答えになります。
「労働環境の過酷さ」はSEの転職理由の上位
実際に、SEの転職理由の中でも「休日数、残業、勤務時間」などの不満を挙げる人は多くいます。転職サイト「リクナビNEXT」の調査では約26%の人が転職理由に挙げていますが、これは「人間関係」の25%と同程度です。
どの仕事の退職理由でも労働環境の悪さを挙げる人は少なくはありませんが、約1/4もの人が激務に疲れ転職を決断していることを考えれば、SEの仕事が大変だということがわかります。
年間休日なんて嘘
土日祝日休みの年間休日スケジュールがあっても、実際にはほとんど出勤。代休は納期の絡みもあるので好きなように取れず、最悪取れないなんてことも。
まだ休日出勤の手当が出れば、給与は高くなるし許せないこともないけど、それすらサービスにされてしまうようなブラック企業も少なからずあるのが実情です。
もし、あなたがそんな会社に勤めているのであれば、すぐに転職を考えたほうが良いでしょう。
残業100時間なんて当たり前。サービス残業だらけ。
残業時間が100時間超えなんて当たり前。200時間なんて事も珍しくない。しかも、嘘の残業申請書を書かせられて、サービス残業だらけ。収入は悪くはないけど、時給換算すると悲しくなる。
そんな状況なら、よほど楽しいなど理由が明確にない限り、転職を検討したほうが良いでしょう。
社内SEが楽な理由
それでは、なんで社内SEが楽と言われるのか解説します。
社内SEにも内製型と外製型に分かれます。
内製型社内SEは、自社のシステムを社内で作る仕事です。
仕事内容はSIerと同様ですが、発注元が社外ではなく自社になるので、理不尽な細かいニーズでも対応せざるを得ないというような事が少なくなります。
社内のシステム開発なら9割の完成度で実用できても、社外からの仕事だった場合は10割の仕事を求められれば10割に近づける労力が必要になります。
SEの仕事をされている人なら、その1割のせいで過酷な残業、徹夜などを繰り返しているという事も多いのではないでしょうか。
その負担が無くなるわけすから、かなりホワイトな状態になります。多少の残業はあったにしても、今までの激務を考えたら非常に楽です。
外製型社内SEは、要件定義と受け入れテスト行程を行う事がメインで開発は外注です。
その為、内製型SEよりも、さらに楽だと言われることが多いです。
運用上の問題が出ない限り、長時間の残業も無くなりますので、超ブラック企業だった人は、超ホワイト企業になって腑抜けるかも知れないと思うほどの違いがあります。
社内SEのデメリット
しかし、社内SEにもデメリットはありますので、認識した上で目指すようにしたほうが良いでしょう。
社内SEのデメリットを下に挙げていきます。
- 外注が多く、管理・保守業務中心の場合は、技術が向上しない
- 社内の対応が煩わしい。社内だからこそ求められる仕事もある
- 開発環境や言語が限定されるケースもあるので経験値が上がらない
- 開発に関わりたい人はやりがいが少なくなる
- 自社システムの仕事なので最新技術に触れることが少ない
大きくまとめると、スキルアップがしづらいという点と、ヘルプデスク業務、ネットワークのトラブルシューティングなど社内だからこそある煩わしさがあるよということです。
社内システムを提案する際は、経営者などにヒアリングを行ったり、0から設計をスタートさせることもありますし、開発パートナーとのディレクションや、完成後の社員へのレクチャーなど、IT関係ならお任せというような状態になりますので、面倒くさいと感じる人もいると思います。
仕事柄、SEとしてのスキルだけでなく、コミュニケーション能力や人間性の良さも、採用基準になります。
また、激務でも最新の技術を身につけ、キャリアアップしていきたい、大変だがやりがいはすごくあると感じている人の場合、地味な仕事の多い社内SEは物足りないと感じる事もあるかも知れません。
他のSEと比べたとき、労働時間などを考えれば、どう考えても社内SEは楽ですが、仕事は仕事なので、楽な事ばかりではない事もお忘れなく。
ただ、ブラックな労働環境から抜け出したい人には、かなりおすすめです。
社内SEにおすすめの転職エージェントは?
ブラック企業から抜け出し、ホワイト企業へ転職したいと思う人にとって、社内SEは人気が高く競争率が高いです。
社内SEへの転職希望者が、良い転職を実現する為には、求人の量・質とともに、納得のいく求人を紹介してくれる提案力が転職エージェントに求められる要素になります。
その事を踏まえた上で、おすすめの転職エージェントは下記になります。
マイナビエージェント
『マイナビエージェント』は、マイナビグループの知名度を活かし企業と太いパイプがある為、良質な独占案件を多数保有しています。
サポートが丁寧で、ホワイト求人の紹介が多いという定評がある転職エージェントですが、近年は社内SEの求人にも力を入れています。
社内SEだけでも1000件を超える求人を保有していますし、ITエンジニア専門のコンサルタントが在籍していますので専門知識も豊富で、SEならではの転職の悩みも安心して相談することができます。
ワークポート
『ワークポート』は、近年までIT専門の転職エージェントだった強みを活かして、常時1000件以上の社内SEの求人を保有する転職エージェント。
ITに強いコンサルタント(ワークポートではコンシェルジュと呼ぶ)が多数在籍していますので、IT転職あるあるの「業界知識に乏しくて話が通じない」といった心配をする必要がなく、安心して利用できます。
dodaエージェントサービス
圧倒的な求人数を誇る総合型の転職エージェントですが、社内SEの求人も多数保有しています。
社内SEの求人は、公開求人だけで1000件を優に超えますので、具体的な数は非公開なものの非公開求人を合わせれば、2000~3000件の求人を保有していると予想できます。
社内SEを得意分野とするコンサルタントが在籍しているので、IT専門ではないもの、安心して利用することができます。
まとめ
いかがだったでしょうか。社内SEはSIerなどから転職した人は口を揃えて楽といいますが、かといって会社が遊ばせてくれる訳ではなく、それなりに大変なこともあるのは当然かもしれません。
ただ、長時間残業や、年間休日も関係ないほどの休日出勤などをしていた人からすれば、どう考えても楽なことは確実と言えるでしょう。
社内SEの求人は限定的ですので、初めから複数のエージェントに登録し、選択肢を増やした後に、自分の希望に合った企業を選定していくようにしましょう。